英語圏でのワーホリが決まったNさん。渡航後は語学学校に通って英語をしっかり勉強し、その語学力を使って現地でのアルバイトを通じて経験を積んで、帰国後は身につけた英語を武器に活躍できる職場で仕事がしたい・・・と抱負を語ってくれました。
もちろん、ほとんどの留学エージェントのカウンセラーさんはこんな「ありえない目標」に対しても笑顔で異論を挟むことはないようです。
それはそれで目標として素晴らしいこととは思いますが・・・何か大切なことを忘れている事に気がつきませんか?
そう、英会話を特別なスキルとして誤解していることです。英語圏の国に行けば極端な話、子供だって英語が話せるわけで、単に英語が話せることが特別なものではないということです。
ワーホリのアルバイト先として多いお土産店や日本食レストランにしても、英語力を期待されて雇われるのではなく、むしろ日本語力や日本文化に関する知識を期待されているほうが大きいと言えます。
事実、日本人向けのおみやげ店を経営する店長のGさんによりますと「英語が十分話せないと言うのは許容範囲です。むしろ日本人のお客さん相手に敬語を含んだ日本語がしっかり話せない人が多くて困っているんです・・・」
英語を使ってバリバリ仕事がしたいと思っている方、まずは英語もそうですが、バリバリ働けるだけの相応の日本語力を身につけることが重要です。
そしてもう一つ。語学はビジネス上の武器ではなく、あくまでもコミュニケーションのための道具でしかないということ。
ビジネス上の交渉力やその他の業務上のスキルは語学とは別物であり、語学を超えた実務経験に根ざしているということ。
語学ばかりに力を入れても、言語学者や英会話講師になるなら別として(これらも通常の英会話能力だけでは能力不足でしょう)、ビジネスの場ではそれだけで活躍できるような職場は残念ながらほとんどないということです。留学エージェントの人はきっと教えてくれませんが。。。。
筆者紹介:ゴロ
ワーキングホリデー専門の情報サービス会社の元情報収集担当。
1998年よりワーホリ・留学業界に。国内外のワーホリ・留学業界に独自の人脈・情報網を持つ。