ドイツで一番辛かったのは、長く重苦しい冬です。2012年の冬はドイツの過去150年間で最も長く寒かった冬だと言われたほどです。
私は運悪く、その冬に4年間付き合っていたドイツ人の恋人と別れ、精神状態ズタズタで一人で冷たく暗い日々を過ごさなければいけませんでした。これは本当に堪えました。
毎日毎日、太陽を見ることもなく、凍てつく仄暗い道を大学へ行く為に歩き、帰ってきたら午後5時ですでに外は漆黒の闇。
そんな生活を3ヶ月ほどしていたら、本当に体に支障をきたし始めてしまい、手足が意味もなく痺れたり、体が震えたりし始めたのです。
そして3月の雪解けの時期にそれはやってきました。少しずつ太陽が見え始めて、ああ、太陽だ…と気が緩んだ瞬間にストレスというストレスの全てが私の体に降りかかって来て、結果あまりの体調・精神面の悪さに一時帰国での健康診査を余儀なくされました。
帰国して検査をした結果、ストレスによる体調不良、の一言。この時に始めて心の底からいかにストレスが恐ろしいものかと気がつきました。
一時帰国の間に、日本の家族や友達と沢山話をして、一緒に美味しいものを食べて、思いっきりリフレッシュしてドイツに戻ったら、本当に不思議なことに、体の痺れや震えが驚く程にピタリとやんだのです。
ドイツの寒い暗い冬は、本当に人を落ち込ませます。もしあなたの私生活が上手くいっていなければ尚更冬は重くのしかかってきます。
外国で鬱などになると、言葉の壁や文化の違いで、より悲観的になってしまいがちです。そんな時は無理をせずに、気分転換をして、一時帰国できそうなら迷わずにして下さい。
この場合の一時帰国は逃げではなく、次に進むためのガソリン補給です。本当に精神がまいってしまう前に手を打つことが非常に大事です。
でぐお@ドイツ