アイルランドは歴史が古く、紀元前7000年頃にスコットランドから移住してきたビクト人が居住したことに端を発しているようです。

その後紀元前3000年頃から新石器文化を持った農耕民が移住してきて、その名残がニューグランジなどにもみられます。

紀元前3世紀頃ローマ帝国や中央ヨーロッパのゲルマン民族に追われるようにアイルランドにケルト人が移動してきて定住したようです。

鉄器文化をもたらし、400年頃までに先住民を支配統合してケルト社会を形成。ローマ帝国の侵略を免れたアイルランドはケルト民族がもたらした言語や文化が島全体に受け継がれ、ヨーロッパでもルーツを異とするケルト文化の国になり、今日でもアイデンティティとして息づいています。

アイルランドはカソリック国ですが、ケルトの宗教や民族性と融合する形でキリスト教を広め、一人の殉教者も出さずに432年に教会制度を確立したのが聖パトリックです。

彼は色々逸話もあり、アイルランドに居た蛇を一匹残らず英国に送ったとか、色々子供向けに本も出ています。また、彼はのちにアイルランドの守護聖人とされ、彼の命日3月17日はアイルランド最大の祝日『聖パトリック・ディ』となっています。

9世紀から10世紀にかけてはバイキングの襲来が多くあり、数多くの文化的遺産は焼失、伝統的な修道院文化は衰退しました。この頃アイルランドには国王は居らず、州王達は英国の王からの影響を多大に受けました。また、バイキングは交易を営み、商業都市を各地に建設していき、これより自然経済を営んでいただけのアイルランドは大きく変化していきました。

バイキング戦争後も州王の間には抗争が絶えず、1166年レンスター王は敵に追われ英国王ヘンリー2世に援助を求めます。かねてから土地を求めていたアングロ・ノルマン人にとっては好都合でここから英国のアイルランド制服が口火を切ります。

1171年からは英国の政治的介入も始まり、島自体も3/4は英国に支配されました。しかし、土着のアイルランド人もアングロ・ノルマン人移民者に抵抗し続け、13世紀ごろには植民地の拡大は止まり、逆に衰退していきます。

yuki@アイルランド


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