前回に引き続き、現在イギリスで演劇教師、俳優、ディレクターとして活動しているSachiさんのインタビューです。
Q. お勧めの劇や劇団について教えてください。
「好きな劇団はHoipolloi のHugh Hughes が創る作品は心にぐさっと来る感動させてもらえるし、作家でパフォーマーのDaniel Kitsonの作品は巧みな言葉と間の使い方で作品の世界に引っ張って行ってくれる。
劇団Knee Highの作品も、エンターテイニングなのに深くて良い。自分も仕事してる劇団だけど、Gecko はパワフルだし、Fevered Sleep は繊細でセンスのいい作品をつくるし、The Clod Ensembleはピナバウシュを彷彿させる様な物をつくると思う。
今Up comingなところでは、劇団1927とかはプロジェクターとかを使った舞台が好きな人には面白いかも。
メインストリームなところでいうと、神様のPeter Brook氏の作品は絶対お勧め。
Shakespeare Globe 劇場の作品は毎回心躍って帰路につくし、Royal Shakespeare company の作品も全て良かったのばかりだからお勧め。National Theatre の作品は大抵外れがないと思う。
自分がミュージカル俳優から始まったくせに、今はミュージカルの作品は底が浅く思えて見ないけど、でもレミゼラブルだけは永遠に大好き。ロンドンでいつ終わるか分からないから行かなきゃなと思ってる。」
Q. 仕事の事、―今まで、今、未来ー について聞かせてください。
「こちらへ来て以来、フェジカルシアターという分野の舞台やテレビでパフォーマーをする傍ら、演技教師としてロンドンのプロの俳優や日本の新国立劇場で教えてきました。
でも、6年前から照明家の友達とFlying Eye というユニットで作品を作るようになり、4年前からは演出の仕事もちょこちょこ来たりしてるのきっかけに、自分が出るよりも創ったり、演出したりする方をやっていきたいと思ってる。
それと同時に演技教師としての自分のメソッドをもっと深めて行きたいので、自分の住むブライトンでもっと教える機会をふやしていきたい。
現在Flying Eye で作っている作品は今年英国ツアーをするのだけど、日本の劇場さんからも興味を持っていただいているので来年持って行けたらというのが願いです。」
***
前編・後編と2回に渡ってご紹介したSachiさんのインタビュー、いかがでしたか?
私は彼女の話を聞かせてもらって、すごく魂に響き、心が震える感じがしました。
演劇に興味がある人も、ない人も、このインタビューから何かを感じ取ってもらえたなら嬉しいです。
カムラ@イギリス