韓国で『絶景』という言葉から連想されるのは、『金剛山(クムガンサン)も食後の景色』ということわざに出てくる『金剛山』です。
このことわざは、絶景として名高い金剛山でさえ、まず食事をしてから見るものだという意味で、日本の『花より団子』と似ていますね。
金剛山は、北朝鮮の陣地の中にあるため数年前から観光できませんが、2007年の秋ごろにはバスでも2泊3日の観光が出来ていました。とても高いバスツアーだと聞いていますが、それでも当時は、その景色を拝みたいと多くの韓国人観光客が訪れていました。
2007年当時、ワーホリでやってきた私はバイトでテレビ制作の仕事をしていて、その関係で金剛山観光の取材をすることになりました!今思えば、かなり貴重 な体験です。
光化門から、バスで4〜5時間。関所を通り過ぎたすぐあたりの休憩所で、携帯電話・カメラ・録音機器・新聞・雑誌・本などを回収されます。(テレビカメラは、事前に書面で申請していたので大丈夫でした)帰るときに、手元に返されます。これは、携帯電話などで管理外の情報の流出を防ぐことと、外部の新聞や雑誌などから情報が流入するのを防ぐためのようです。
金剛山の敷地内に入る前には、テントの中で軍人による手荷物検査があります。(空港の手荷物検査のような機械に荷物を通されます)そのときに、私が持ってきた電子辞書が反応!いぶかしげに電子辞書を見る軍人たち。今までに見た事が無いもののようでした。「これは何だ?」と聞かれ、「で・・・電子辞書です・・・」と 答えました。没収はされませんでしたが、ものすごく焦りました。。。
当時、まだまだ韓国語が出来なかった私は、電子辞書がないとものすごく困るレベルだったんです。本当に、没収されなくてよかったです。
さて、いざ金剛山の敷地内に入ってみると、ホテルやレストラン、温泉など、ちょっとしたテーマパークになっていました。コンビニもあって驚きました!金剛山観光の敷地内だけは、通貨が『ドル』で、敷地内の銀行で両替して利用します。
敷地内だけ見ると、楽しい雰囲気ですが、少しフェンスの外側に目を向けると、要所要所に銃を持った軍人が立っていたり、フェンスの向こう側には一般の住民や家が垣間見えました。その生活水準のイメージは、本当に戦後すぐの『昭和』なイメージでした。中心地は、もう少し栄えているでしょうが金剛山付近の民家は、本当にのどか〜な田舎の雰囲気でした!
メインの金剛山は、結構ハードな登山コースでした。撮影スケジュールの都合上、頂上までは登れませんでしたが、小雨が降る中でもとても趣のあるきれいな渓谷でした。またいつか、機会があれば、天気のいい日に金剛山に登ってみたいと思います。本当に、そんな日が来ればいいなと思います。
さて、最近私が見た絶景は、『浦項(ポハン)の桜』です。バスの中で見た慶州(キョンジュ)の桜も見事でした。馬山(マサン)なども桜が有名なようですね。ソウルにも、もちろん桜の木はたくさんあり、ヨイドなども桜の名所ですが、個人的にはソウルの桜は、花の付き方が少ない気がします。
お花見に訪れた人々が、枝先をつんでしまうのか、はたまた空気がきれいじゃないからなのかわかりませんが、地方の桜の方が見事でした。来年は、ぜひ桜の時期に慶州へ行ってみたいと思いました!
イロミ@韓国