フランス国歌の逸話を皆さんはご存じでしょうか?
フランス国歌の「ラ・マルセイエーズ」はフランス革命の際に兵士達の士気を鼓舞するために作曲され、マルセイユから集結した連盟兵達によって歌い広められたものとして知られています。
では、このフランス国歌の作曲者は一体誰でしょう?
…実は最近この作曲者について興味深いお話を音楽サークルの仲間から聞きました。今日はフランス人の間でもあまり知られていない?!その逸話についてお話したいと思います!
先日友人と話していて、その話題がフランス国歌に移った時のこと、友人が
「ラ・マルセイエーズ(国歌)って、本当は誰が作曲したか知ってる?」
と聞いてきました。
「すごく有名な作曲家だよ」と彼は続けます。
今まで何度かフランス国歌を演奏したことはあるものの、作曲者が誰なのかは大して気にしていなかった私。
(有名な作曲家…誰だろう?)と考えているとふと、チャイコフスキーの序曲1812年の中でラ・マルセイエーズのテーマが何度も出てくるのを思い出し、
「チャイコフスキー?」と答えるものの不正解!
フランス革命時にまだチャイコフスキーは生まれていなかったか!と思い直し、そういえばベルリオーズのラ・マルセイエーズがどうのこうのと誰かが言っているのを聞いたことがあるなぁと思い、「ベルリオーズ?!」と言ってみるものの
「ベルリオーズはラ・マルセイエーズをオーケストラバージョンに編曲した作曲家だよ」とのこと。ここで私はギブアップ!
「公にはルジェ・ド・リール作曲ということになっているけど、本当はモーツァルトの楽曲がもとになっているんだよ」
と友人は言います。ラ・マルセイエーズの出だしのフレーズはもともとモーツァルトが作曲した楽曲にあるフレーズで、しかしそのままでは少々活気が足りないということで上昇傾向にあるこのフレーズの最後の音を力強さを出すためにトーンを上げた形にしたものが現在のラ・マルセイエーズの初めのテーマになっているのだとか。
フランス国歌についてはこの他にも別の説があるようですが…こんな逸話を思いながら改めてラ・マルセイエーズを聴いてみるといつもとはまた違った風に聞こえてくるかもしれませんね!
たぬき@フランス