少し前、物価についてのお話で「リトアニアの物価は全体的に安い」ということを書きました。それは確かに事実だと思います。
一方でリトアニアの生活物価は、この数年でグンと上昇中。つい先日のニュースでは「7月からのガス料金値上げ」が報じられ、さらに電気代やインターネット料金、医療費のUPもすでに起きています。特にパンデミックのさなか、インフラ関連サービスはとりわけ需要が増していることから、こうした値上げに繋がっているのだそう。
かつては独立して間もない旧共産圏ということで、全体的に物価が低いイメージだったリトアニアですが、近頃はさらにスタートアップ企業が増え、欧州の中で起業しやすい国にまで成長しました。さまざまな背景が重なり、サービスの質が上がると同時に、生活物価も全体的に、それもなかなか急激に上がっているのが現状です。
ただし業種によっては、お給料が格段に上がったわけでもなく、たとえば飲食店などでちょっとアルバイト、というだけは、掛け持ちでもしない限り十分な収入を得るには難しい気がします。
例えば、筆者はリトアニアでアルバイトをした経験はありませんが、いくつかカフェの求人を見る限り、時給3~5€(約400~665円 / 1ユーロ=133円の場合)のような金額提示が。フルタイムで働ければOKだと思いますが、そういうわけでもない限り、生活費をすべてカバーするには厳しい金額です。
と、ここまでちょっとシビアな話をお伝えしましたが、ワーホリ利用者(長期滞在者)として渡航するには、ビザ申請の時点で資金証明が必要。きちんと用意し、プラスで補助的にお金を稼げる手段を持っていれば、工夫次第で快適な暮らしができるのではないでしょうか。
実際、筆者がリトアニアで生活をするうえで「これは高いから、買うのを我慢しよう」というものは、特に思い浮かびません。かといって選択肢がなく不便というわけでもないので、はじめて欧州で暮らしてみたい方にはぴったりの国ではないかな?と思います。
ようやくあたたかくなり、陽の入りが22時近くまでになってきたリトアニア。畑の野菜・果実が収穫期を迎え、ファーマーズマーケットには国産のビーツやルバーブ・アスパラガスなどが並ぶようになりました。
お金の問題ももちろん大事ですが、旅ではなく実際に暮らしてこそ分かる発見があります。これから夏本番に向けて色々な楽しみが増えるリトアニアで、ぜひ現地の暮らしを体験してみてはいかがでしょうか。
ライター:のり@リトアニア
自然と手仕事を愛する人。”sumiyas”という屋号でライター、草木染、編み物などをやっています。
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