キルケニーからウォーターフォード中心部を通り過ぎて市内西側に位置する宿泊場所までは車でほんの50分ほどでした。アイルランドに限った話ではありませんが中国やアメリカなどに比べて国が小さい分、次の目的地まで移動に時間をとられないのは旅する精神衛生上良いなと思います。
宿泊場所から車で5分ほどの周りには何もない所に古い建物をリノベートしたアイリッシュパブがあったのでギネスを飲みながらフィッシュンチップスを食べました。客が私しかいなくて落ち着いており、島国のアイルランドに永住しようと思った事はないものの1年くらい近所に住んでこういった場所にパッと気軽に来るような日々も悪くないなと思いました。
翌日はまず中心部に戻りレジナルドの塔に向かいました。ここはアイルランドに現存する中世のタワーでは最も保存状態の良い歴史的な建造物です。塔内は主にヴァイキングに関する展示をしてある博物館です。タワー最上階からは目の前を流れるシェア川の景色が望めますが、低層タワーのため高いところから見下ろす感はありません。
クリスタルはウォーターフォードの伝統産業です。ハウス・オブ・ウォーターフォード・クリスタルでツアーに参加し製造過程を見学できますが、観光バスの日程にも組み込まれているほどの名所のため、ツアーは空きがあるまで数時間待たなければなりませんでした。
ハウス・オブ・ウォーターフォード・クリスタルのツアーまで時間があったので司教館を見学に行きました。昔、司教が住んでいた邸宅だけあり豪華な調度品の数々で溢れています。また、19世紀以降のウォーターフォードの写真や一般人の生活用品も展示されています。地方都市とはいえ、どことなく貧しそうな様子が伝わってきて、いかにアイルランドが発展してきたかを感じることができます。
ハウス・オブ・ウォーターフォード・クリスタルのツアーは間近でクリスタルの製造過程を見学できるので迫力があります。一人の職人が全ての工程を担当するのではなく、たくさんの人による流れ作業でクリスタルが完成します。とはいえ一つ一つが時間をかけて丁寧に造られており、完成品の繊細さには目を見張ります。
白神仁士@アイルランド(ドイツのワーキングホリデービザでの旅)