憧れのトロントに降り立ち、すべてのものが珍しく、ワクワクした毎日を送っていたころ、つらいことなんてありませんでした。
言葉の壁にぶつかっても、いつか話せるようになるために頑張ろう!と図書館に通って勉強したり、自分の目標としている仕事に就くために、ボランティアを始め人脈集めに奮闘したり、壁にあたってもプラスに考えていました。
しかし、渡加してから2度ほど、本当につらいと思ったことがあります。
一つめは病気に関することです。レギュラーでボランティアをしていた時に、突然手足の発疹と高熱に襲われました。
発疹がひどく、患部が熱を持っており、そのために熱が高いのかと思いましたが、とにかく病院へ体をひきずっていきました。
病院の待合室は大変混雑していて、受診までに3時間、そしてようやく診ていただいた所、じんましんだろうからアレルギー薬と解熱剤飲んでください、で終わりでした。
診療時間はおよそ5分。原因もわからず、とりあえずは薬をもらって帰りましたが、なかなか熱はひかずに其の後3日ほど苦しみました。
こちらの病院はOHIPというカードを持っていると無料のため、常に患者があふれている印象を受けます。
日本にいたら迷わず皮膚科に行きたかったのですが、ホームドクターのいない私は、町医者に行くしかありませんでした。体調を崩した時には、日本の良さを強く感じます。
もう一つは冬の寒さです。トロントは冬になると体感温度がマイナス40度になることもあります。
カナダグースなどの防寒着をまとい外にでても、外気にふれている顔は痛いくらいです。ある時、たまたまバスに乗っていたら、故障したから降りてくれと言われました。
次のバスが来てくれるまで車内で待ちたかったのですが、なぜか乗客は追い出され、次の停留所まで歩かされました。とても寒い吹雪の中だったのでとても印象に残っています。
トロントならではの経験だと思います。
Nataly@カナダ