ワーキングホリデーや語学留学の経験を海外生活キャリアとして就職で活かす、そんな取り組みが厚生労働省からの委託を受けた一般社団法人海外留学協議会（略称JAOS）によって行われています。
Global ACE（グローバルエース）と呼ばれるこの取り組みは海外での経験を有する若年者が、その経験を生かした就職を実現できるよう、渡航前から帰国後まで一貫したキャリア形成支援の体制を整備する目的で実施されることになっており、現在、400人の定員を設定して進められています（応募締切：2013年12月末）。
ワーキングホリデーの場合、主に1年間という比較的長期の海外滞在となるため、働いている方の場合は職場を休職、もしくは退職して渡航する選択を迫られることになります。ただ、現実には休職が受け入れられるケースは少なく、ワーキングホリデーのために仕事を辞めなければならない、というケースが大半です。
しかしながらワーキングホリデーによる海外での経験を帰国後の就職活動において評価する企業は少なく、このことが非正規雇用の増大などの社会的な状況を背景に昨今のワーキングホリデーを含む日本の若者の留学人口の減少に拍車をかけていると専門家は指摘しています。
一方で社会のグローバル化により多くの企業は語学力に加え、主体性、コミュニケーション能力、創造性、チャレンジ精神を持った若者を求めており、Global ACE（グローバルエース）の取り組みでは企業側のニーズに合ったキャリア形成を通じてワーキングホリデーなどでの海外経験を帰国後の就職活動に活かせる仕組みを整えるという、従来にはない視点からのアプローチにより、若年層の国際化とキャリア形成・キャリアアップの実現を目指した極めてユニークな動きといえるでしょう。
スペインやハンガリー、ベルギーなどとの新たなワーキングホリデー制度の導入協議が進められるなど、若者による国際交流に日本政府は積極的に取り組んでいます。今後、こうした取り組みによりワーキングホリデー制度を活用した海外生活経験・キャリア形成に対する社会的な評価にも大きな変化が表れる事が期待されます。
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▽Global ACE（グローバルエース）
http://www.global-ace.jp/
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