治安の比較的良い日本から来た私たちは犯罪に対する警戒心が希薄なことが多く 、スリやひったくりの餌食となってしまうケースも多々あるのが現実です。
被害を最小限にとどめるためには、フランスで街を歩く際には注意散漫にならないよう常に心がけることが大切です。
フランスで依然多い犯罪は、金のアクセサリーやiPhone等のスマートフォンの盗難です。金製のアクセサリーは盗んで金買取業者に売転するのが目的で、 金の値段が高騰している現在ではこの手の換金業者も街のあちらこちらに見られます。
移動中のバスや電車、また歩きながらスマートフォンをいじっていると狙われやすいのでこれも注意が必要です。
世界中から観光客が訪れるパリでは、バスや地下鉄内に注意喚起ポスターが日本語でも表記されているほどです。
高価なブランドもののバッグも同様に狙われやすいので気をつけましょう。私はフランスに住んで既に数年になりますが外出の際には（高価な鞄は持ちませんが）バッグは未だに抱えるようにして持っています！
これからフランスに来る方は、在仏フランス大使館のホームページで邦人犯罪被害事例等の詳しい安全情報を入手することが出来るので参考にしてみるのも良いかと思います。
フランスに着いたら滞在先の地域を管轄する大使館、または領事館に在留届を出し、在留邦人向けのメールマガジンの配信サービスを申し込むと、治安情報を含むメールマガジンも定期的に送ってもらえるので最近の犯罪傾向を知るのにも役立ちます。
最後に、つい最近職場に来た女性のお客様が、私が日本人だと分かった途端こんなお話をしてくれました。
だいぶ昔のこと、当時まだ小学生だった娘さんを助手席に乗せ彼女が車を運転していたところ日本人観光客の男性がひったくりの被害に遭ったところを偶然目の前で目撃してしまったそうです。
その際、この女性はとっさにこの日本人男性に自分の車に乗るよう指示し、なんとバイクで逃走した引ったくりの犯人を車で隣町まで追走したのだそうです！
残念ながら犯人にはうまく逃げられてしまい日本人男性が盗られた鞄を取り返すことは出来なかったのですが、この後もこの女性は警察署まで付き添い男性の盗難手続きのお手伝いをしたのだそうです。
そしてこの日本人男性からは今でも「あの時は大変お世話になりました」と、毎年お便りが送られてくるのだそうです。
彼女は観光客らしき人が困っているのを見かけたら助けるようにしているし、バスの中等で危なっかしいなと思う人がいれば「荷物に気をつけてくださいね」と声をかけるようにしていると話してくれました。
幸い、海外から来る私たちのこと想ってくれる優しい人も現地にはいますが、この様な人達が常に近くにいるとは限らないのが現実です。現地の犯罪傾向を知り、皆さんには防犯対策を万全にして快適なフランス生活を送って欲しいと思います。
たぬき＠フランス
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