今回は、私がドイツで驚いた2つの食文化をご紹介します。
まずは、“牛乳が常温で売られていること!”
日本では、乳製品は冷蔵保存で早めに食べるが常識ですよね。ドイツのスーパーでも乳製品は基本、冷蔵コーナーに置かれているのですが、その隣に常温の牛乳や豆乳も売られているのです。しかも常温のものは賞味期限が異常に長い! 3ヶ月〜半年も持ちます。…なぜ!?
最初は何か特別な保存料が入っているのかと思いましたが、パッケージにはBIO(オーガニック)の文字も見えます。そこで調べてみると、常温牛乳は135℃以上で数秒間加熱処理することで、実質的に細菌のない状態になっているため、このような長期保存可能なのだそう。栄養価にもさほど変化がなく、味もほぼ同じ。強いて言うならば、なんとなく風味が少し弱まっているかなぁ?という程度でした。
牛乳をより新鮮な状態で飲みたいという人は冷蔵コーナーにある牛乳を賞味期限内に飲むのが良いと思いますが、例えば特売日にたくさん牛乳を買って、冷蔵庫に入れずに長く保存しておけるのは大きな利点ですよね。
もう一つ、筆者が驚いたことは、“ドイツでは生の豚肉を食べること!”
日本だと、豚肉はしっかり火を通さないとダメだという認識がありますよね。細菌や寄生虫の危険もありますし…。
ドイツでもそれは同じで、普段、豚肉はしっかり火を通し調理するのですが、一つだけ生の豚肉食品があるのです。それはメットヴルストと呼ばれ、簡単に言えば、豚肉ユッケです。
生の豚肉を細かく刻み、塩やスパイスで味付けします。刻み玉ねぎと和えてパンに塗って食べるのが定番です。…これが美味しい!! 豚肉特有の臭みがなく、赤身を使っているのでさっぱり、そして柔らかいねっとりとした食感はやみつきになります。ペースト状のものや、燻製した豚挽肉ソーセージもありますよ。
さて、『本当に食べて大丈夫?』と不安な方も多いはず(笑)。でも大丈夫、筆者は今までお腹を壊したことはありません。ただし生肉なので、自家製ではなくお肉屋さんやスーパーで買い賞味期限を守っていただくのがベストです。
ドイツの主食の一つであるパンの食べ方レパートリーは無限です。ぜひ現地でその奥深さを体感してください。
ライター:yodan@ドイツ