ノルウェーでは動物に関して、「人間と同じ命のあるもの」と感じている人が多い様に思います。ノルウェー人の友人(日本で就労経験あり)と「日本のペットショップ産業」に対して、話をした事があります。彼女は、ペットショップに対して、大きな不快感と疑問をもっていました。
日本人は、なぜ何十万も支払って命を買うの?そして、都合が悪くなるといとも簡単に捨てるの? 食事の前には、「いただきます」という文化=命をいただく文化が根強い国で、なぜ「ペット」の命は軽視されているのか不思議でたまらない。他にも、「ペットの美容院」や、「ペットホテル」がなぜそんなにも人気を博しているのかと、いう話でした。
最近、よくSNSでみる里親を募る投稿。ペットを飼いたい人は、ペットショップではなく保健所から引き取ったり、野良猫をお世話してあげたりする人が増えてた様にもとれます。その一方で、ペットショップは未だに営業していて、かなりの利益を出す産業と化しています。彼女は、その事に対してとても不思議に感じているようでした。
私がノルウェーで学生時代に行っていたバイトの1つに、飼い主が約1週間バケーションに行く間の「犬の散歩」というバイトがありました。(因みにこのバイトは、総合サイトfinn.noで見つけました!)オーナーさんは、うちから徒歩10分くらいのアパートに住んでいました。バケーションの間は、朝と夜2回の散歩をよろしくね!と、頼まれ、餌もしっかりと管理されていて、躾もちゃんとされているラブラドールレトリーバーでした。私が「なぜバケーションに連れて行かないのか?」「他人に自分の家の鍵を預けて不安じゃないのか?」と聞くと、「人間の都合で飛行機に何時間も乗せるのは虐待にあたるのかもしれない。だから、お世話してくれる人がいれば、喜んで部屋でも鍵でも貸すよ。部屋の鍵を渡す事に対する不安を抱く以前に、そもそも信頼していない人に、愛犬の命を頼みたくないからね」と。
ここで、日本人だったらどうするだろう?と、考えました。おそらく見ず知らずの他人に家の鍵を預けてまでお世話を頼むくらいなら、ペットホテルに頼むのではないかと思いました。 ノルウェー人と日本人の他人に対する信頼度はかなりギャップがありそうですが、ペットホテルは、もしかしたらノルウェーでヒットするかもしれません!
ライター:森永@ノルウェー