ノルウェーは、日本と比較すると「リモートワーク」が進んでいる国だと言えます。「ホームオフィス」と呼ばれ、子供が体調を崩した時や、自分自身が会社に行くことが困難な時に、オフィスに行かずに、家で仕事をする事を指します。

会社に行く事よりも、仕事をできるだけ効率よく終わらせる事にフォーカスされている感が強く、「会社にいる=仕事をしている」という方式は必ずしも当てはまらない事を理解している働き方だと思います。

例えば、ノルウェーでは1日7.5時間勤務が通常です。その7.5時間に通勤時間を含める人もいます。通勤時間が30分かかる場合は、30分早く退社する人がいる、という事です。日本では考えられませんよね。ですが、ノルウェーでは仕事(会社)のために、自分の時間を使っていると考えるので、先ほど述べた30分前に退社する事がまかり通ります。ただ、早めに退社する人の多くは通勤電車内で仕事をしていたりします。感覚としては、場所がオフィスでないだけで、働いている事には変わりがないのです。

日本ではオフィスに行く事が「働いている」事のある意味「証明」となっている傾向があると思います。新型ウイルスを封じ込める為に、どれだけ政府がリモートワークを依頼しても、素早く応じることができなかったのは、「働いている証明」がしにくくなる=上司は部下を管理下に置いておくことができない。それ故、抵抗があったのかもしれません。(もちろんセキュリティの事などもあると思います)

一方で、ノルウェーは結果で判断される傾向があるので、働いていないのであれば結果を見れば一目瞭然であり、そもそも上司が部下の全てをコントロールしようなど思っていないので、会社組織の構造自体が違うのかもしれません。

という事で、ホームオフィスはノルウェーではそんなにも新しい事ではないのですが、ホームオフィスがオフィスにならない人は、家族もしくは自身が所有している山小屋をオフィスにする人もいました。やはり共働きが普通のノルウェーでは、両親どちらもが家で仕事をしている間、もちろん子供も家にいるわけで。。。普通のホームオフィスとは実態が異なります。また、ずーっと家で引き篭もって仕事をする事に飽き、食堂や同僚とのコーヒーブレイク、通勤時間でさえも恋しくなってきたと話す人もいます。

5月に入り、通常生活が徐々に戻り始めているノルウェー。バケーションのために働いていたノルウェー人を、会社に行きたい!と思わせた新型コロナウイルス。
働き方は、既に5年先を行っているのではないかとの声も出てきているほどですが、個人的には、今後ノルウェー人の働くこと(会社に行く事)に対する精神的な部分にどのような影響が出てくるのかが楽しみです。

ライター:森永@ノルウェー


ワーキングホリデー費用を節約しよう 台湾でワーキングホリデー ワーキングホリデー 広告募集中 フランス専門 ワーキングホリデーのサポートならミルジョワへ