9月と言えば収穫の季節。短いスロバキアの楽しかった夏休みも終わり、各地で開催されるフォークロア・フェスティバルも終わり、なんだか急に寒くなってから「もうこのままどんより暗い冬にまっしぐらか。。」とがっくり肩を落としかけている・・・そんなところに最後のタイミングで待っている楽しみがあります。

それが『ヴィノブラニエ(Vinobranie)=ぶどうの収穫祭』と『ブルチャック(Burčiak)=果汁以上、ワイン未満の発酵中のブドウ果汁』です。日本では発酵中のブドウ果汁は保険衛生の関係で保健所から許可を取るのが困難であるためにめったに飲むことができないのですが、ブルチャックが9月(とその少し前後)ワイン産地を中心に旬になります。

スロバキアワインは近年その美味しさが世界的に知られてくるようになりましたが、6つの主要産地で、主に9〜10月に収穫されます。
筆者はごん助らーめんのあるブラチスラバに住んでいるので、毎年一番近いRačaという町(旧市街からトラムで10分ほど)のお祭りへ出かけます。民族衣装を着た人々の練り歩きで祭りが始まり、金曜から月曜まで(2020年は9月11日から)町の道路に小カルパチア地方のそれぞれの町から来たワイン醸造所、ワインに合う食事(鴨肉、ロクシャ、クロバッサ、チーズ、)のほか、甘いもの(収穫された葡萄、シュトゥルーデル、量り売りの飴屋、綿あめ、ジンジャークッキー)などの屋台が所狭しと並び、時々聞こえてくる民族音楽の調べや民謡の響きのなかで、今年のブルチャックを楽しめるという素敵なお祭りです。
子供のためには仮設遊園地などが設置され、葡萄や野菜の展示、地域の趣味のクラブの展示などもあり、ローカルな雰囲気満点で大人も子供もみんなで楽しめます。

こうしてブルチャックのことを書いていたらた、まらなく飲みたくなり、旧市街から一番近い場所で10ヘクタールの面積のブドウ畑を管理するユライ・ヴラダー(JurajVladár )さんの葡萄畑(写真の品種はミュラー・トゥルガウ Müller thurgau )から、一番搾りのブルチャックを手に入れてきました(9月中旬には1リットル当たり3-4ユーロ程度で購入できます)。
今年は暑い日が少なく、降水量が例年より遥かに多かったので、葡萄が病気にかかって腐ってしまわないように管理するのが大変だったとのこと。

味は葡萄畑に吹くそよ風のように優しくマイルドで、微炭酸がほんの少しピリッとしたあと、梨やグレープフルーツのようなさわやかな香りが口に広がります。白は皮を濾し、赤は皮ごと発酵させるので白とはまた異なる深い味わいです。

コロナウイルスの影響で、この時期ワイン主要産地へ訪れる方はお祭りがキャンセルになっていても、地元の醸造所やワインの量り売り店などで買うこともできるので、ぜひ試してみてください。ごん助らーめんのあるFreshMarketにもワイン屋さんが入っていて、今購入することができますので、ラーメンのあとにいかがですか?

最後にブルチャックを購入するときの注意点です。
①濃い微炭酸の甘いブドウ果汁が飲みやすくつい多く飲んでしまいますが、酔いやすいので沢山飲みすぎないように
②ペットボトルなどで購入した場合は蓋を完全に閉めると発酵のためにボトルが破裂するので蓋は少しだけ閉めて冷蔵庫に保存すること
③買ってきたものが美味しく飲める期間は4日間です

Na zdravie!(健康に)乾杯!

ライター:ごんちゃん(ごん助らーめん)
https://www.facebook.com/gonnsuke.ramen/


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