スロバキアでは日本食の人気が強く、ラーメンやお寿司が特に人気があります。
僕がワーキングホリデーでスロバキアに来て働かせてもらっているお店は、『江戸前鮨 松木』というお寿司屋さんです。
スロバキアは陸に囲まれており、海がない国です。そんな国でどうやってお寿司を出しているんだろう?と思ったのですが、勉強しているうちに江戸前鮨とスロバキアの相性の良さを知ったので、それをご紹介できればと思います。
まず勉強になったのはお寿司にも種類があるいう事です。
お祝い事によく使われる【寿司】は【なれ寿司】とも言い、関西の方でよく食べられます。
これはシャリの上に魚の切り身を乗せる物です。江戸前鮨は【鮨】という漢字を使います。
江戸前鮨の特徴の一つは、江戸(東京湾)で取れた物を使うという事。
スロバキアで東京湾で取れた魚を使うことは難しいので、江戸前ではあまり使わないのですが、サーモンを使うことで地元の方に受け入れてもらう工夫をしています。
もう一つの特徴は、江戸前の仕事をするということ。ただ魚の切り身を乗せるだけじゃなく、様々な技法でネタに仕事を加えます。漬け・炙り・洗い・昆布締め・酢締めなど、多くの技法を使います。
生で魚を食べる文化がないので、生魚に抵抗があるお客様もいらっしゃいますが、江戸前の技法を使うことで美味しく食べて頂けています。また、江戸前鮨はスロバキアワインとの相性も抜群です。普通、生魚とワインはあまり相性が良くありません。これはワインが持つ鉄分と魚が持つ脂質が混ざることで、魚の生臭さを感じさせる化学物質ができるからです。
しかし、スロバキアの雨は石灰分が多く、土壌がアルカリ性になっている為、結果、ワインに鉄分が少なくなり魚と合わせても生臭くなりません。食と文化は切っても切れない関係ですが、日本から8,000キロも離れたスロバキアでこんな相性の良い組み合わせができるのかと思いました。
『江戸前鮨 松木』は、そんなことを勉強しながら楽しく働けるお店です。
所在地 :Venturska 18, 81101 Bratislava
Facebook: https://edomae-matsuki.sk/sk/
Web : https://www.facebook.com/Edomae-Sushi-Matsuki-232059517746726/