フランスの流儀と言えば、愛国心と地域愛、家族愛の強烈な強さでしょうか。フランス国民の愛国心にはかなり驚くことでしよう筆者が最初に驚いたのは、毎年ある7月14日の革命記念日の熱狂です。朝から軍事パレードがあり、夜の花火までフランス国内は愛国心で盛り上がります。
また、フランスでは国を良くするためには、過激なデモやストライキは当たり前。街をあちこち破壊したり、火炎瓶が飛んだり、汚物や燃えるタイヤを投げ込んだり、警察と市民が激突したり、あちこち火や煙りがあがったりします。フランスの国歌のマルセイユを歌いながら一般市民が街中を歩くのもよく見られる光景です。事実、国民のデモは政府の取り決めまで覆してしまいます。フランスは、過去にフランス革命の歴史があるから、国民の愛国心は、過激で情熱的です。
この愛国心はワールドカップの国を揚げてのサッカーのものすごい応援にも現れます。さらに地域のサッカーチーム愛も強く、例として、リヨンとサンテ・ティ・エンヌのチームは長年、因縁の対決を繰り返していて、サポーター同士が喧嘩をするというのもよくある光景です。地域愛と言えば、パリの人はパリジャンヌ、リヨンの人はリヨネーゼ等と、自分の生まれた地域や住んでいる地域に強い誇りを持っている人たちが多いのもフランスらしさですね。
そして、筆者が一番戸惑ったのがフランス人の家族愛の流儀です。筆者だけではなく、日仏の特に、恋人や旦那さんがフランス人の男性の場合、この強すぎる家族愛に戸惑う方が多いのではないでしょうか。
日本では、あまり親や兄弟が仲が良すぎると、マザコン、ファザコン、シスコン等、自立していない大人と見られ、敬遠されたりすることがありますが、フランスでは(特に男性ですが)、いつまでも親や兄弟に密接に関係を持つ人たちが実に多いです。なので恋人がいても、結婚しても、恋人や奥さんをほっといて、親や兄弟に毎週会いに行く、長電話をする、などがかなり一般的。
極端な例ではカップルの日常や問題を親や兄弟にすべて筒抜けになってしまって、義理の家族がカップルの関係に、いきなり割り込んで来ることも。
戸惑うことですが、フランス人の愛国心、地域愛、家族愛は、そんな物なのだと考えて、あまり深く入り込まない方が、平和かもしれません。
ライター:Miyabi@フランス