筆者が海外に出て、一番大きく感じる日本との差・・・
それは、高齢者や障がいを持つ方に対する「意識」と「関わり方」の違いです。
海外では、彼らに対し、きちんと「人」として敬意を払って接し、困っていたらすぐに手を差し伸べる文化が日本よりも「強い」と感じます。
ある時、ヨーロッパ出身の友人と歩いていたら、いきなり走り出し、どこへ行くのかと行方を追ったら、道路を渡れずに困っている女性の元でした。
その女性は高齢で、杖を持ち、信号が変わるのを待っていたのですが、友人は彼女の隣で世間話をしながら信号が変わるのを待ち、さり気なく彼女の手を取り、共に横断しました。
戻ってきた友人に、「あなたはとても素晴らしい! 彼女、とても嬉しかったでしょうね!」と言ったら、「なぜ?ヨーロッパでは普通のことよ?」とケロっとされたのを覚えています。
彼女と話してわかったことは、ヨーロッパでは古いものを大切にする習慣が根付き、それは建物・モノ・人に対して同等で、「古いものにこそ価値がある」という考えが根本にあるそうです。
そのため、築年数が古い建築物ほど高値で売買され、造られた年月が古い骨董品ほど高値がつき、長く生きてきた高齢者ほど大事にされ、敬われるのが当たり前だそうです。
「日本はどう?」と聞かれたときに、筆者は答えに困ってしまいました。
というのも、確かに電車やバスには優先席があり、困っている高齢者がいたら助ける日本人はたくさんいるでしょう。ただ、彼女がいうような「ヨーロッパ的な考え」はないのでは?と思います。
「自ら進んで人助けをする積極的な文化」ではなく、「求められたらやります、的な受け身の文化」それが日本だと、筆者は感じます。
障がいを持っている方に対しても、これはいえることで、海外では至るところで障がいを持っている方が元気に働いています。レストランでも、ショップでも。
日本は、障がいを持つ方々に対する雇用促進において、世界的に遅れていると個人的に感じます。
英語だけではなく、そういった「人として大切なこと」に気付くことが出来るのも、海外生活の良さだと実感しています。
ライター:Jasmine@ニュージーランド