筆者がフランスで、大好きになった場所に「アルザス地方」があります。アルザス地方は、ロレーヌ地方と同じように、ドイツとフランスの国境沿いにあり、ドイツの影響が色濃く残る地域です。
ここは、フランスの伝統文化が凝縮された素敵な場所です。特に、クリスマスのストラスブールのマルシェは、とても有名です。
この地域は、お菓子の家のようなカラフルで素敵な独特の昔の家が並んでいて、街を歩くのも楽しいです。アルザスに行くと屋根に巣があちこちにあって、止まっているのが「コウノトリ」です。日本と同じように、幸運を運んでくれる鳥として、大事にされています。
さらに、アルザスと言えば、特別な民族衣装があります。女性は、大きな黒いリボンに赤とスカートと黒いエプロンがベースになった衣装にレースや刺繍がある素敵な衣装で、男性も黒い帽子と赤いチョッキとジャケットの衣装があります。今でもイベントで見る事が出来たり、民族衣装のレンタルで写真を撮影してもらえる所もあります。
この地域は、リネンの布地に赤、青、黒、白等の糸の中から、1〜2色の一本糸で、アルザスの民族衣装やコウノトリ、クグロフやハート、生活の風景等を刺繍する方法は昔ながらですが、様々なカラフルな刺繍入りの生活用品をお土産屋さんで買うことも出来ます。画家で絵本作家のアンシ・アンジの絵の缶や陶器類等も人気です。
また、アルザスと言えばワインでも有名ですが、この地域にはグラスを持つ部分が緑色の特別なワイングラスもあります。この他にも、アルザスならではのたくさんの素敵な伝統のお土産があって、選ぶのに迷うほどです。
この地域は、ドイツ語とフランス語の間のような「アルザス語」があり、特別なアクセントでアルザス出身の学生に、レストランでメニューの文字を読んでもらったことがありました。発酵キャベツに肉やジャガイモ等を煮込んだシュークルトやフォアグラ、タルト・フランベと言われる薄焼きのピザにマンステールチーズ、ベーコン、オリーブ、キノコ等を入れて焼いた物やベッコフと言われる白ワインをベースにしたマリネに肉と野菜を陶器の器で焼いた伝統の料理もあります。この他にも、この地域ならではのたくさんの種類の伝統料理があります。
アルザスには、伝統的なお菓子もいろいろあるのですが、クグロフが一番有名です。クグロフは、伝統的な材料を使い、特別な型で焼き、仕上げは粉砂糖をふりかけるお菓子です。クグロフの素敵な絵の陶器の型は、お土産屋さんで、たくさん売っています。
また、この地方はほかにもたくさんの伝統的なお菓子がたくさんあり、ドイツにもあるプレッツェルや長い形のラングホフ、シナモンの味のシュトゥルーセル、復活祭のアニョー・パスカルという羊の形に焼いたお菓子、大きなマカロン等のたくさんの素敵なお菓子に出会えます。
ぜひ、アルザス地方に足を運んで下さい。
フランスのこの地域にしかない素敵な文化に魅了されますよ。
ライター:Miyabi@フランス