先日、筆者が歩いていると、ミラベルの果物の木に薄い黄色い実がなっていました。
ミラベルは、スモモの仲間の小さく丸い、とても甘い果物です。今、食べてみるとまだすっぱいのですが、あと数日で「黄色い宝石」と言われる濃い黄色になり、本当の食べ頃になるでしよう。一週間ほどで、生のミラベルの食べ頃は終わってしまうので、旬な時期に味わって食べる方が良いですね。

フランスのロレーヌ地方では、7月半ばから、8月の中旬まで、ミラベルの大収穫の時期になります。「ミラベル」は、ロレーヌ地方の特産で、世界の収穫量のおよそ70パーセントはロレーヌ地方産です。そしてその収穫をお祝いする有名な「ミラベル祭り(Fates de la Mirabelle)」が毎年、メッスで開催されます。
今年は、2017年の8月19日(土)から、27日(日)まで、様々な催し物が行われます。特に賑やかなのは、街の中を様々な衣装を着た人たちが派手なパレードをしたり、市民広場ではコンサートが行われ、ダンス等の様々なイベントや、夜は花火があります。
休日のイベントは盛り沢山。特にパレードでは華やかな山車ぐるまが出たり、大道芸人もいたり、見ているだけでワクワクするので人の少ない場所を見つけて、ひととおりパレードは見ることをおすすめします。
この時期には「ミスコン」もあり、ミス・ミラベル(ミラベルの女王とも呼ばれています。)に選ばれた美しい若い女性が、街をPRして歩くのも見物となっています。
このお祭りの時期は、生のミラベルをマルシェやお店で購入して食べるのが最高ですが、ミラベルは、すぐに悪くなってしまうために、加工品になってしまう方が多いです。しかし加工品ならシーズンが過ぎてもおいしく食べることが出来るので、お土産には加工品が良いですね。たくさんの数のミラベルの加工品が毎年、お祭りの時期の店先に並ぶので、お土産を選ぶたけでもとても楽しいです。
お祭りで歩き疲れたら、冷いミラベルジュースはフレッシュで疲労回復になるのでおすすめです。
ミラベルはジャムはもちろん、タルトやケーキ等のお菓子の材料にはぴったりで、おもしろい所ではミラベルビールやお酒等もあります。また、肉料理等にミラベルが使われることもあり、ミラベルの甘さがソースを引き立てます。
このお祭りの時期はメッスの街がかなり混雑します。メッスはフランスの北でとても安全で街全体もきれいな場所ですが、ミラベル祭りを見ている間も自分の安全には気をつけてください。
観光で来る方は、メッスの観光オフィスのサイトか、現地では、市庁舎と街で一番大きいカテドラルのサン・テティエンヌ大聖堂の近くにある、観光オフィスで情報を得ると良いでしよう。
お祭りのミラベルは、一口食べるとやめられなくなるおいしさですよ。

ライター:Miyabi@フランス


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