2017年と言えば、フランスでは大統領選が最大のイベントになります。オランド大統領の再選はないので、新しい大統領が選ばれることになりそうです。
中道右派のフランソワ・フィヨン氏、国民戦線のマリーヌ・ルペン氏、社会党は、マニュエル・ヴァルス氏 が党をまとめて自らが社会党の党首となり、大統領選に出馬をしようとしています。社会党独立派の若手のエマニュエル・マクロン氏は独自に大統領選に出馬予定ですが、まだはっきりとした自分の政策をアピールしていない状況です。
フィヨン氏が大統領になるのではと言われていますが、フィヨン氏が大統領になった場合は、ロシアとの関係が深くなり、EU内での摩擦が生じたり、フィヨン氏は、キリスト教の影響が強いルールの改正となりそうです。また、仕事改革も現実的には難しい所も目立ちます。
中立的な立場で人気なのは、マクロン氏です。マクロン氏は、企業経験者なので、企業改革に期待が持てるのですが、マクロン氏が大統領になった場合、仕事が増えても、非正規雇用の仕事が増える不安があります。ただ、フランス社会はもし失敗しても再チャレンジしやすい社会なので、その仕組みが上手に続くような仕事の改革案があれば、マクロン氏に期待が持てるでしよう。マクロン氏は現実派であるクールさが、フランスの若者の元気を取り戻す力になるのではという期待の持てる人気候補となっています。
次期大統領選は、ビザや税金の問題等、フランスに滞在する限り、外国人であればさらに大きな影響を受けます。オランド政権の5年間は、外国人の手続きは少し緩和されましたが、社会党ではない政権が飛躍しそうなので、別な党が政権を取った場合は、外国人にかなり厳しくなります。
すでにアメリカで行われているシステムですが、EUでは、旅行者等の短期滞在の人たちにEUの国に入国する時点で、お金を取る法律整備も進められています。不審な外国人が来ないためという目的があるので、EU内に短期に滞在することも外国人とって、さらに難しくなっていきそうです。
フランス国籍ではない私たち日本人はフランスの選挙権がないので、フランスやEUのルールにただ従わなければなりません。きちんとした目的を持ち、決められた書類を出せば、時間がかかってもビザは取れると思いますが、書類の段階で挫折しそうなことも起きて来るかもしれません。しかし煩雑なビザや社会保険関連等の手続きの苦しみを越えれば、少なくともビザの期限内はお役所関係の手続きで悩むことがないので、あきらめないで下さい!
フランスに無事に滞在することが出来るようになれば、見えてくる世界観が違います。役所の手続きで、フランスのイメージはこうなのだという悪い先入観は捨てて、国の違いを楽しめるようになれば、フランスでの若い頃の経験は一生の宝になるでしよう!
ぜひ、フランスに来てがんばってみて下さい!
ライター:Miyabi@フランス