今日はフランスの社会習慣、春の大掃除についてお話します。
日本では新年を気持ち良く迎えるために年末に大掃除をするのが一般的ですが、フランスでは春に大掃除をします。この春の大掃除のことをフランス語では «Le nettoyage de printemps»(フランス語でnettoyageは掃除、printempsは春の意味)という言い方をします。
では、フランスでは何故春に大掃除をするのでしょうか。寒い冬が過ぎ去り暖かい春の訪れとともに窓を開けて冬の間(閉めっぱなしにして)室内に溜まった汚れやホコリを追い払うためというのがその理由だそうです。
この時期になるとスーパーでは掃除用品のプロモーションが盛んになります。お風呂、トイレ、床、台所等の洗浄剤はもちろん、洗濯用洗剤や食器用洗剤等もお買得になるのでこの時期のスーパーのチラシチェックは欠かせません!
ちなみにフランスでお掃除をする際に少々厄介なのが水回りの石灰分の付着です。フランスで食器を洗って自然乾燥をさせたら白い跡が残って気になったという方もいるのではないでしょうか? フランスの水は硬水のため、お風呂や台所の水回りは定期的にお掃除をしないと石灰分が付着したり白い跡が残ってしまいます。
ちなみにこの石灰分のお掃除にはお酢が効果的だと言われています。スーパーにはいろいろな種類の専用洗剤が販売されていますが、このお酢(vinaigre blanc)なら日本円にしてなんと100円以下という安価で手に入ります! 私も石灰分が付着してしまった湯沸しポットにお酢を入れて沸騰させるという、お酢による洗浄法を試してみましたがきれいになりました!
掃除と言えば・・・余談になりますがフランスの学校にはお掃除の時間というのがありません。フランスの友人に「日本で私が学校に通っていた頃は毎日お掃除の時間というのがあって、生徒達で教室やトイレの掃除までしていたんだよ」と話すと驚かれたものです。フランスの学校には清掃員がいるので子供たちが教室のお掃除をするということはしないのです。
以前アルバイトをしていたフランスのレストランに若い新人バイトの子が入ってきて閉店後に床掃除を頼んだところ「・・・掃除って? どうやってするの?」という答えが返ってきて、(モップの使い方も知らないの?!)と内心驚いたものですが後にフランスの学校に掃除の時間がないことを知り納得したという出来事もありました。
さて、フランスではこの時期春休みに突入します。この機会に私も春の大掃除に取り掛かるとします!
たぬき@フランス