今回は南仏、エクス・アン・プロバンスの不動産屋で働く友人にフランスでの住居探しについてお話を聞いてみました。
まずは住居探しの時期についてのアドバイスです。フランスの学校の新学期(新学年)は9月に始まります。その後、6月には学期末(学年末)となりバカンス休暇に突入します。つまり、エクスのような学生が多い街で住居探しをする時期としては春頃(4〜5月頃)がベストです。なぜなら学年末に退居する学生は春頃には退居通知を出しているケースが多いので物件が見つけやすいから。逆に新学期間近の8〜9月頃だと学期末で退居した学生達の物件はこれから新学期を迎える学生達が既に賃貸契約を結んでしまっているケースが多く、空き物件を見つけるのはかなり困難な時期となるそうです。学生が多い街や地区の物件を探す方はこういった引越シーズンを考慮して物件探しをすると良いでしょう。
また、物件探しに際して不動産屋を利用する場合と個人間賃貸をする場合の注意点についても話してくれました。
不動産屋を通す場合には賃貸契約に際して通常家賃の3倍程度の給与証明を求められたり不動産手数料が発生したりします。ワーホリでフランスに滞在する際に家賃の3倍という高額な給与明細を提示できる人はなかなかいないですし、保証人等の問題も考慮すると不動産屋を通しての賃貸契約はハードルが高いのが現状です。しかし、きちんとした業者であれば入居後にトラブルが発生しても不動産屋の方で大家さんと仲介してくれたりといったアフターケアのメリットがあります。
個人間賃貸の場合には賃貸契約に際して大家さんとの交渉がしやすいというメリットがあります。フランスで所得がない場合でも家賃を数か月分前払いしたり銀行の残高証明を提示したりすることでアパートを借りられたというケースは結構あります。しかし、フランスで所得がないうえに現地に保証人もいないといった悪条件を受け入れてくれる理解のある感じの良い大家さんに出会えた!という場合でも油断は禁物です。トラブルを避けるためにも口約束ではなく必ず書面契約を交わして記録が残るようにしましょう。
最後に、アパートを退居する際には通常退居の3か月前(家具付き物件の場合には1か月前)には配達証明付き郵便で書面にて退居通知をする必要があります。ただし、物件を必要としている人々の数に対して空き物件が不十分であるとされている地域(Zone tendue)では退居通知が1ヶ月でよいという近年新しい法律も定められているので退居、引越の際にはこれらの条件もよく確認することをお勧めします。
たぬき@フランス