デンマークと日本の違うところ? いいえ、逆に同じところを探す方が難しいです。今回はそんなデンマークの学校のシステムをお話ししましょう。
ほとんどの子供は、生後半年になると保育園に預けられます。これは、やはり共働きの家庭がほとんどだから。保育園は登園時間や帰宅時間が決められていないので、両親の仕事の都合や子供の体調等に合わせて預けることができます。もちろん特別な行事があるときには登園時間があらかじめ伝えられます。
そして、6歳になると0年生に進学します。これも日本にはありませんよね。0年生から学校に通い始めます。ただし、幼稚園の先生や家庭の判断で、子どもが学校に上がる準備ができていないと判断すれば、必ずしも6歳になったら0年生というわけではなく、もう一年幼稚園に通います。逆に5歳でも学校に行く準備ができていると判断されれば、1年早くスタートする子もいます。
0年生とはなんぞや?と思いますよね。私が自分の子供を0年生に通わせた感想から言うと、決められた時間に登校し、先生の指示を聞く、アルファベットを習う、決められた時間に下校するといった、学校に通うための準備期間のような気がします。
学校は1年生から9年生までが義務教育となります。義務教育といっても子供に教育を受けさせる親の義務があると言うことで、学校でなく、学習は自宅などでも構いません。9年生が終わると、普通高校、商業高校、技術高校、職業教育資格と普通教育資格の両方を取得できる学校、職業訓練校から進路を選びます。
まだ15歳ですから、自分が将来何になりたいか決めかねている人も少なくありません。そう言う人たちは10年生に進み、ゆっくりと進路を決めることも可能です。またefterskoleという全寮制の学校に行く人も多いです。ここで集団生活をすることで社会性を身につけ、自分の興味を深く掘り下げながら教科も勉強します。
高等学校へ進学後は、大学に進学するか就職するかとなりますが、大学にすぐに進学する人もいれば、ギャップイヤーを1年間とって、アルバイトしたり旅行したりしてから大学に進む人も少なくありません。
ざっとご紹介しましたが、日本のように、7歳になったら小学校、そして6・3・3・4年の決まった年数の学生期間を過ごすのではなく、子どもの成長に合わせ、さらに子供の興味を大事に教育が選択できるため、引きこもりなどからは遠い環境にあると言えます。また、自分が決めた進路が合わなかった場合でも、やり直しができる、幾つになっても学べるチャンスがあるデンマークの教育制度はは大変魅力的ですね。
ライター:nao@でんまーく