ドイツの天災というと『洪水』。今年7月、史上最大規模ともいえる洪水が発生しました。この洪水ではドイツ西部などを中心とした地域で大雨が降り、ドイツだけでなくベルギーにも深刻な被害をもたらしました。
ドイツでは数年に一度、大雨に伴う洪水災害が起こります。その他、雹(ひょう)による車の損傷や、これも数年に一度の頻度で、強風が発生し、電車の運休や停電、まれに木や電柱が倒れることもあります。また、少し話が逸れますが、災害のない普通時にも、たま〜に停電やインターネットが不通になります。私にとってはそれが身近な災害です(笑)。
と、一通り挙げてみましたが、実際のところドイツは災害件数自体が圧倒的に少ないです。7月の洪水時は、警報等の対策が十分でなかったという声もあり、災害件数の少なさから当然かもしれませんが、日頃からのその意識が高くないようです。
私個人としては、長期滞在の際は非常用リュックを用意しておくのもいいアイデアだと思います。しかし以前、ドイツ人にそのような災害対策セットは売っていないのかと尋ねましたが、皆さっぱりわからずキョトンとしていました(笑)。対策は必要ないのかと更に尋ねると、「防波堤があるよ!」と言われ、日本のような危機感覚は備わっていないと感じました。というのも、活火山がなく安定したユーラシアプレートの上に位置するドイツでは、地震や台風がほとんどないのです。
建物等にも耐震対策という概念がなく、急傾斜面に建つ歴史的建造物や崖の上の家も珍しくありません。日本を含め、世界各地の災害ニュースにより、地震や津波についての知識はあるものの、そのための対策よりか、そのような災害が頻繁化する背景にある地球温暖化問題についての討論が白熱しています。
さすがエコ大国ドイツです。
ライター:yodan@ドイツ