ワーホリ協定締結国の中でも、ひときわ(?)マイナーな国・リトアニア。ですが、国土の3割強が森林に覆われている、とっても自然豊かなところです。小さな池や湖が多く、夏には釣りをする人・水着姿で泳ぐ人などをたびたび目にします。
そう、リトアニア人の暮らしを知るために大きなヒントになるのが「自然」なんです。
今回は、大きな祝日や行事とはちょっと違う、今の時期ならではの身近な「伝統・習慣」をご紹介します。

ピンク色のスープ
リトアニアで、古くから親しまれる野菜のひとつ・ビーツ。
ビーツといえばボルシチのイメージが強いかもしれませんが、リトアニアではゆでたビーツに、きゅうりやケフィア(発酵乳製品)・ゆで卵とあわせたスープ「Šaltibarščiai(シャルティバルシチャイ)」が夏の定番料理です。
見た目はかなり派手なピンク色なので、はじめて見るとびっくりするかもしれませんが、サワークリームとディルがたっぷり載っていて、さわやかな味わいがクセになる一品です。
今の時期、リトアニアの家庭では必ずと言っていいほどつくられるシャルティバルシチャイ。家々の庭先やレストランのテラス席でこれを食べる人たちの様子を見ると「夏だな~」と思います。

ベリー摘み
リトアニアには、町中に住んでいてもバス1本で気軽に森へ行けるほど、森林がたくさんあります。
そんな森へ入る醍醐味のひとつといえば、夏のベリー摘み。起伏が少なく歩きやすいリトアニアの森では、ビルベリーやリンゴンベリーがあたり一面になっている光景に出会えますよ。
かごやバケツいっぱいに採ったベリーは、生のまま食べるだけでなく、ジャムやジュースにして長く楽しみます。
週末、いそいそと森へ出かける人々の姿は、なんだか微笑ましいものです。

キノコ狩り
実は「リトアニアのナショナルスポーツ」とまでいわれるほど身近な習慣が、キノコ狩り。
キノコの旬・採取場所・おいしいキノコと毒キノコの見分け方など・・・誰もが、小さなころから家族で一緒に森へ出かけては、キノコの知識を教わって育つのです。
町の市場へ行けば、どこかの森で採ってきたであろうキノコを、バケツに並べて売るおじいちゃんおばあちゃんたち。その光景を見ると「ああ、森へ行かなくては」と、なんとなく背中を押された気分になるのは、きっと筆者だけではないはず。
ちなみに、採ってきたキノコはその日のうちに下処理を済ませ、そのまま料理に使うほか、オイルに漬けたり乾燥させたりして保存します。

もっとも自然の恵みを受けられる季節だからこそ、リトアニア人の暮らしには、常に自然に沿った伝統・習慣が身近にあります。
日が長く過ごしやすい夏は一瞬で過ぎてしまうもの。今をめいっぱい楽しみつつ、寒くなるこれからの季節に向けて保存食の準備をはじめるのは、長い年月をかけて培われてきたリトアニア人の伝統的な知恵なのです。
みなさんも夏のリトアニアを訪れた際は、豊かな自然を満喫して下さいね。

ライター:のり@リトアニア
自然と手仕事を愛する人。”sumiyas”という屋号でライター、草木染、編み物などをやっています。
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