最近注目のニュースといえば、バンクーバーではもっぱら自然災害、天候についてではないでしょうか。
日本でもここ数年、特に今年は台風や気温などの異常気象がニュースで何度も取り上げられてましたが、カナダも例外ではありません。
バンクーバーのある西海岸は1年を通して比較的温暖で、冬もあまり雪が積もったりすることもなければ、夏場にうだるような暑さになることもありません。その代わり1年の半分が雨季で曇ったり雨が降ったりしてほとんど太陽にお目にかかれません。
しかし、この気候がここ数年変わってきています。
まず、夏の異常な暑さ。この辺では基本的に猛烈に暑くなることもないので、一般家庭でクーラーがついてるところはほとんどありません。クーラーなしでも十分過ごせていたのです。が、ここ数年はまるでサウナのような暑さになることも多々あり、暑さに弱いカナダ人は参っています。
また、この暑さときつい日照、夏場はほとんど雨が降らない水不足によって人災によるちょっとした火事が大規模な山火事と発展し、夏場は500〜600カ所で山火事が発生。その火事による煙で空はすっぽりと覆われ、異様な気象状態となります。煙の向こう側に見えるオレンジ色の異様な太陽はこの世の終わりかと思わせる恐怖を感じます。煙によって大気に蓋をされることにより、地上の排気ガスなどが空気中に充満し、PM2.5などといったものも含む有害な大気汚染状態をなり、健康被害やアレルギーを訴える人も少なくありません。
ニュースでは連日、クーラーのきいたモールなど、室内で過ごすことを推奨するほどに、世界でもトップクラスの悪い大気状態になるようです。
また冬場も、普段はそんなに雪が積もったりすることはないはずなんですが、ここ数年は結構な確率で大雪、または寒波にやられます。一度雪が降ると、普段積雪に慣れていない土地ではたちまち交通機関が麻痺し、交通事故が多発します。
私も雪よりも氷で毎年悩まされます。道路にはった氷は、歩く人にとっても車乗る人にとっても、雪より怖いですよ。
また、こちらには台風は来ませんが、代わりにハリケーンがやって来ます。バンクーバーを数年前に襲った大規模なハリケーンでは、朝起きたら外が別世界になっていたのを覚えています。
道路は折れた木や葉っぱで全部緑色、大きなスタンレーパーク公園では樹齢何十年、何百年といった大きな木がバタバタ倒れており森だった公園が、すっかり見晴らしのいい台地になっていたのにはびっくりしました。
この時倒れた大きな木は、スタンレーパークの入り口に今もそのままにおかれていますが、その木の太さに、ハリケーンの威力を目の当たりにできますよ。
ライター:yuki@バンクーバー