フランスの祝日はそのほとんどが、キリスト教のイエス・キリストの聖書の話や歴史から設定されています。
筆者は信者ではありませんが、フランス系ミッションスクールだったのでフランスの祝日付近の学校行事があってささやかなプレゼントもあったりと、楽しかったです。そのためフランスでの実際の祝日の行事の経験はさらに楽しめました。
しかし最近は、フランスでも熱心な信者がだんだん少なくなってきて、教会に行く人も減っているそうです。そのため祝日でただ休みとか、家庭でする行事を楽しむだけの人が多いですね。
キリスト教の祝日には教会やカテドラル、テレビで儀式が見られるのでここからフランスの宗教文化がわかります。キリスト教の祝日でも、クリスマスに次いで楽しいのはパスクワです。
パスクワの祝日の前から、店にうさぎや、ひよこ、ニワトリ、卵型のチョコレートがたくさん並びます。子供がいる人は庭や家にそのチョコレートを隠して、子供たちがきゃあきゃあ楽しそうにチョコレートを探します。そして家族一緒にチョコレートを食べるのが習慣です。
フランスの祝日で、たいへんなのはメーデーです。この日の前後からデモが多くなり、社会が混乱します。街に行くと行進や集会、たまに乱闘騒ぎになったりしています。日本人が驚くほど、フランス人には愛国心や労働環境を守ろうとする姿がありますから、遠巻きに危険にならない程度に見てみると、日本はどうなのか?と、社会に目が向くでしよう。
フランスの祝日で複雑な気持ちになるのは、戦争が終わった日や休戦の祝日です。その前後になると大戦争の映像がテレビで一日中流れます。
筆者が衝撃だったのは、テレビでもフランスはありのままの惨劇を全国放送すること。戦争記念日前後のテレビは、かなり厳しいので、耐えられる人は見てみて下さい。ありのままの戦争の歴史を日本はいかにオブラートに放送を自粛しているのか分かります。
実はドイツ圏に近いフランスのロレーヌ圏はドイツが負けた祝日があります。その日はフランスから休みではないドイツに買物に行く人がたくさん。なので店も路上もドイツの国境付近は、その日はフランス人ばかりです。
フランスは祝日でもドイツは平日で仕事ですから、複雑な気持ちかもしれません。ただ、フランスとドイツが、平和な時代であることは、良いなぁと、実感する祝日です。
ライター:Miyabi@フランス