今年のフランスの夏は、ビックカップルの大人婚が話題になりました。俳優のジョニー・デップの前のパートナーのバネッサ・パラディと、映画監督でもあり、作家のサミュエル・ベンシェトリのカップルのゴールインと、イタリアの宝石と言われる女優のモニカ・ベルッチの元配偶者で俳優のヴァンサン・カッセルと、モデルのティナ・クナキーの結婚など。
また、夏の終わりは、南の海で撮られた芸能人カップルの写真が毎年、ゴシップになるのですが、マクロン大統領とブリジット夫人の休暇の写真は、特に大きな話題となります。
日本人からしたら、フランスでは夏休みは長くてうらやましいな、と思う人も多いかと思います。特にフランスのカップルは年齢に関係なく恋をして、それをオープンにした大胆なスキンシップ等、女性ならなおさら、うらやましいと思うかも・・・。
フランス映画でもおしゃれに見えるカップルですが、例えばものすごくひと目を憚らず、愛を語り合っているカップルがいて、次の日には、お互いに顔も見たくないほどの大喧嘩をして、あっという間に別れてしまう。これが、映画の世界だけならいいのですが、フランスは結婚をしていない事実婚が多く、さらにお互いに仕事を持っているので別れても相手がいないだけで、経済的にもあまり問題がないことから、我慢とか忍耐ということがありません。そのために離婚も普通。愛に正直だと言えば、それはそうですが、そんなに簡単に別れられても・・・。
ちなみに日本人を含む外国人の場合、なかなかフランスでの安定した仕事を得ることが難しいので「愛がなくなったら終わりだ、別れてくれ」とパートナーに言われると地獄になります。

人生は一度だけ。自分の愛に正直にというのは、確かにヨーロッパの個人主義の考え方の場合は一つの考え方だと思いますが、信頼には我慢や忍耐も時には必要で、相手の価値観の違いを認める、話し合うというのはとても大事なことだと思います。しかしながら全く話し合わず、合わせようともせず、自分の感情のままに嫌いになった、別れてくれと言われることが日常茶飯事のフランスでは、どうやってパートナーを信頼したらいいのか、分からなくなることもあるかと思います。相手が別れたい理由が、普通なら何でもないどうでも良いようなことが発端だったりすることも。

フランスのゴシップ雑誌に載っている幸せそうなカップルが次の年には離婚や財産争いのゴシップになっていると、つくづつ愛とは不確かな物だと思います。なので、もちろんうまくいっているカップルもいますが、フランス人の恋人や結婚相手等、大事な自分の将来を決める時は、日本人の愛の感覚とは違うのだと、結婚は賭けに近いものだと思ったほうが良いのではないでしょうか。
でも、自分で自立出来るような力のある人なら、フランスでロマンチックな恋愛や結婚生活が出来るかも。バラ色の人生と言われるフランス流の後悔ない人生を選んで下さい。

ライター:Miyabi@フランス


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