フランスで、旬の食材を安く購入して、自分で手間暇をかけて料理をすれば、とても贅沢な食生活が出来ます。とても新鮮な食材が手に入るので、それだけで、マルシェでもスーパーでも嬉しくなるでしよう。
フランスのテレビでは、知らない人を自宅に呼んでパーティの準備をして、その料理や飾り付けから、おもてなしまでを採点する番組もありますが、マメでセンスが良く、料理も手馴れていて、とても素敵だなぁと思う人もいます。
一方で、あまり何も考えない生活の人の自宅に行くと、食事の時に、肉屋さんで買ってきた巨大なハムを切らずに、一枚、犬にエサをあげるように配られるとか、お湯に丸いパスタをそのままいれただけの味のないスープを出されたり、固いパンがそのまま出てくるとか、「ここは美食の国のフランスなのか?」と唖然としてしまうことも多々あります。
同じ食材を食べるでも、彩りや形等、ものすごく手が込んでいなくても、見栄えよくお皿に盛れば素敵においしく食べられます。フランス料理界には世界でも人気ですばらしいシェフがたくさんいますが、ソース一つでも工夫してお皿にデコレーションすれば、安い食材でもとてもおいしく見えて目で料理を楽しめます。
また、おいしい食べ物を食べる時に、テーブルや床が汚れたままの所では、せっかくの素敵な料理でも食べる前からがっかりしてしまいますね。そんなに手が込んでいなくても、フランス風にちょっとしたセンスを生かして、お花が一輪でも飾ってあるだけでも、食生活が豊かになります。
フランスでは白いお皿が多いのですが、これは飾りのお皿よりも料理そのものを引き立たせるため。しかし、ちょっとした飾りのあるお皿でも、料理によっては素敵になるので、料理に自信のない人は素敵なお皿を使うと良いでしよう。
フランスには、どうでも良いとか、めんどくさいとか、料理の最中から文句ばかりを言う人も多いのですが、フランス人は「バラ色の人生」と言うように、必要無駄も人生には必要です。食生活を大事にするとは、食に対する敬意でもあり、自分や家族、友達等を大切にすることにつながります。
フランスは共働きが普通なので、手軽な加工食品も多いのですが、栄養が偏ると、キレやすいとか、精神不安定になる等、メンタルな面と食の問題があるのは日本と同じなので、食生活は面倒だと思わずに出来るだけマメに考えた方が良いでしよう。
ライター:Miyabi@フランス