海沿いの港町ウォーターフォードを出発した私は内陸の町クロンメルに1泊。翌日は更に内陸部に位置する中世マンスター州の政治の中心であったキャッシェルを目指してまずは車を走らせました。
この町の中心はなんといっても丘の上にそびえ立つ権力の象徴であった要塞、ロック・オブ・キャッシェルです。ここに来る前にビジターセンターで昔の町並みのジオラマを見かけました。要塞は集落からは離れており村を見下ろす形で建つ唯一の建物だったようで権力者が自らの権力を誇示するのに丘の上は適していたのが見てとれます。
要塞の内部には一般客用の駐車場はないので、付近の駐車場に停めるか路駐します。私は現金支払いのみのメーターにコインを入れて路駐しました。
要塞はコーマック礼拝堂など現存する建物と過去の侵攻などで破壊された建物があります。廃墟の部分はエストニアのピリタ修道院などを彷彿とさせヨーロッパでは古くから人や文化の往来があったのだなと実感できます。
ロック・オブ・キャッシェルを後にした私は南下してカヒアー城に行きました。小ぢんまりとした石作りのお城で観光客もロック・オブ・キャッシェルに比べはるかに少なく落ち着いて見学できます。城内は狭い通路や上から落ちるタイプのゲートがあったり、ちょっとした探検気分を味わえます。
カヒアー城を後にした私はコテージ・オルヌを見学に行きました。ここは初代グレンゴール伯リチャード・バトラーが建てたコテージで、ロック・オブ・キャッシェルやカヒアー城と違いガイドツアーでのみ見学可能です。内部は写真撮影禁止でしたが、著名建築家のジョン・ナッシュが設計した螺旋階段などがあり優雅な内装です。
この後は前もって宿泊予約をしていたコーク東郊外にあるホテルに向け車を走らせました。その晩はたまたまフォローしていた日本人ブロガーの方がコークに同じ日にいる事をLINEで発見しました。彼はコーク西郊外に宿泊していたので迎えに行き一緒に夕食を食べるレストランを探しましたが、アイルランドで2番目に大きな町であるにも関わらず開いている店が少なく、ようやく発見した中華料理店で夕食を一緒に食べました。
以前にアメリカで出会ったタイ人がたまたまスロバキアですぐ近くにいる事をFacebookで発見し数年ぶりに一緒にカフェに行きましたが、こういった予期せぬ国で思わぬ人と出会うと地球は狭いなと感じ嬉しくなります。
白神仁士@アイルランド(ドイツのワーキングホリデービザでの旅)