なぜ世界一幸福な国デンマークなのかと言う理由は、国民の基本的なニーズがほぼ満たされているため、幸福と感じる人が多いとのことですが、その国民のニーズの中に、教育費の心配がないと言うことが挙げられています。
では、そのデンマークの教育というのはどのような制度になっているのでしょうか。

デンマークの義務教育は、6歳から15歳にあたる0年生から9年生となっています。聞きなれない0年生ですが、幼稚園の年長の年齢にあたります。いわゆる、小学校準備クラスのようなものでしょうか。ですが、この0年生をスタートする時点で、必ず5歳を迎える歳だから0年生をスタートするとは限らないのです。
1月生まれから12月生まれの子供が同じ学年となりますが、例えば、11-12月生まれの子供で、幼稚園と保護者の相談のもと、学校をスタートするほど成長していないと判断した場合は1年幼稚園で過ごし、次の学年と一緒にスタートします。逆に1・2月生まれの子供で、すでに学習する準備ができていると判断した場合は、上の学年と一緒にスタートします。ここでも、デンマークらしく『個々にあった』選択がされます。
9年生が終わり、ほとんどが高校へ進学しますが、ここでも10年生の選択が可能で、自分の進路をじっくりと考えられます。また、8年生から10年生の間1年間、エフタスコーレといわれる全寮制の学校に通うことも可能です。ただし、ここは有料になります。

さて、高校についてですが、普通高等学校と専門高等学校に分けられます。普通高等学校には、日本の高校と同じ18歳未満の3年間の課程のものと成人を対象とした2年間の高等教育試験課程があります。専門高等学校は工業と商業がありますが、大学を目指さない産業教育コースもあります。ここは、実習が重視され、卒業するとすぐに就職できます。
普通高校と専門高校を卒業する際に試験があり、この成績によって進学できる大学が決まります。ですが、ここで行きたい大学にポイントが足らない場合は、ボランティア活動をしたり、海外留学・国民高等学校の在籍や職場での経験をしてポイントを稼ぐことも可能です。

といった具合に、何歳になったからとか、高校中退したからとか関係なく、自分のやりたいことをいつでもチャレンジできる場所があるのです。ですから、子供がいても大学生という人もいますし、一度働いたけどやっぱり勉強したくなったという人は高校からとか大学からまた学べるのです。しかも無料で。。。人生常に勉強ですから、型にはまらず、失敗しても再度チャレンジすればいい。そんなことのできるのは、ここデンマークです。

ライター:nao@でんまーく


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