フランスと日本では、ユーロと円は為替で違うと知っていても、実際にフランスで生活して、初めて実感することも多いかもしれません。それでも、一つ一つの買い物で、ユーロを日本円で換算するというのは大変なので、筆者の場合は、航空券などの大きな買い物をする時や日本から送金する時だけ、為替を見て計算します。普段は、ユーロは高くても140円前後のことが多いので、1ユーロは、100円ぐらいに意識して買い物をしています。
フランスの買い物は、ほとんどカード支払いにしています。理由は、フランスは2単位のお金が分かりにくいのと、小銭処理に困る(銀行で小銭を処理出来ない。)お店のレジでお金を出す時に小銭を出すのに時間がかかるからです。その場合も、筆者は、食費は毎月このぐらい、生活全般にかかるお金はこのぐらいと、おおよそ把握して、無駄遣いをしないようにしています。一方で日本に帰国する時は、ほとんど現金で購入するようにしています。日本の場合は、帰国の時に無駄買いをしないとか、現金で払う方がリアルに使えるお金の計算が出来るからです。
ワーホリの方のお給料は、ユーロ支払いの人が多いと思うので、現地では現地のユーロとして考え、どのぐらい支払いに毎月かかって、どのぐらいなら自由に使えるのか、どのぐらい貯金したいのかを考えた方が良いでしよう。帰国の時に、ユーロを円に変える良い時期を早めに為替相場を見て、タイミングが良い時に、日本に送金するようにすることはおすすめします。
親族にお金の援助があるとか、自分がお金持ち以外の人は、現地のお給料の少さにがっかりしたり、節約をしなければならない人も多いでしよう。フランスは、食料品や住居、社会保障等は日本より良く、日本はもらえるお給料も多いけれど、出て行くお金も多いと思います。
日本の場合は、残業や労働の厳しさもあり本当に必死で生きている人が多いと思います。フランスは正社員でも35時間労働が基準で、残業がないとか、夏休みが長い、育児の保障、有給もしっかり取れる職場の方が多いので、時間や精神的な苦悩をお金と考えれば、社会的なシステムの違いの上でのお金の比較は意味がありません。
お金は、多いに越したことはないのですが、「お金や物=幸せ」ではありません。健康等は、お金に変えられない価値です。人と比べない金銭感覚の価値観を持てば、人生に焦ることも、自分を卑下することもなくなるでしよう。
特に、フランスのユーロの給料を見て、日本にいたらもっとお金が稼げるのにと思わず、フランスの生活の稼ぎをありのまま受け止め、さらにお金が必要であれば、仕事のステップアップのために行動することが大事でしよう。
フランスでは、言葉等の能力の有無で、日本のように自分がやりたい仕事が出来ないことの方が多いと言えます。その場合、生活のために、現状の仕事を維持し、未来は仕事の幅を広げて収入アップ出来るようにすると決めて、将来的に何があっても自活出来るという能力を身につける努力時間を未来のお金に換算することで、現在のお金に関する焦りや迷いは消えることでしょう。
ライター:Miyabi@フランス