フランスで長期に滞在する人には身分証明の「滞在ビザカード」が必要ですが、これをもらうのは、かなり手続きがひどいです。
私の場合はフランス人と結婚しているので10年のcarte de sejur (滞在ビザのカード)を持っています。最初は、1年更新で3年間、毎年更新しなければならず、4年目できちんとした手続きを取れば、10年ビザがもらえます。学生や仕事をしている人のビザもありますが、カードの名前の違いや認められる内容や期間等、多少の書類は違いますが、ほぼ同じような辛い手続きす。
毎年、カードの更新には夫も同伴、パソコンの時代なのに同じ紙の書類を役所に提出しなければならず、その度に膨大な書類を持参してprefecture (警察庁)に行きました。
書類の中には電気料金の領収書や家の書類(賃貸契約等)、結婚したという証明書類、政府の強制語学学校の受講や政府プログラムの証明書類、パスポート等、ありとあらゆるコピー、場合によっては原本を見せる等、同じものを何度、役所に提出したら気が済むのだろう?と、あきれるほどの膨大な書類を提出します。
毎年、違う書類の提出を求められるとか、変更の書類がどこにも記載されず、窓口で知らない書類の提出を求められるという、連絡の悪さも普通です。最悪な場合、役所にお金のかかった提出書類をなくされたのに謝罪も連絡もなし、担当職員が病欠でいないなどの所内事情で遅れても連絡すらない、等という失礼がいつもあるので、役所に苦情ということも日常茶飯事です。
ただ最近は、外で待たずネットで予約をしてから窓口対応してもらえるように改善されました。しかし人が多い所では特に、何ヶ月も先でないと予約が取れないので、ビザの期限を考えて予約する方が良いでしよう。 予約なのに待たされ、ようやく窓口に辿り着いても、書類が不足していたりするとその日は書類すら受け取ってもらえずに、予約を取り直す羽目になるケースもあるので、思いつく書類はすべて持って行く方が良いでしよう。
窓口対応のコツは『どんなに腹が立っても、我慢の笑顔』で、言われたらさっと書類を提出すること。手続きを終えると、引換券をもらいます。
その後、運が良ければ1ヶ月以上待って役所から手紙が届きます。数万円(毎年違う金額)の印紙とパスポート、切れたビザカード、引換券、役所の手紙を持参の上、指定された期間内に取りに行きます。役所の窓口で番号の紙をもらい、また1時間以上は待たされ・・・手紙にあった物をすべて提出、サイン、指の指紋を取られ、新しい滞在ビザのカードをもらう時は、精神的・ 肉体的な疲れで終わります(苦笑)。
フランス国内は、身分証明は滞在ビザのカードで大抵は良いのですが、テロや移民の問題もあり、近隣諸国等の国境ではパスポートと滞在ビザカードの両方の提出が求められたりする場合もあり、国外に出る場合には忘れずに両方を持参しましよう。

ライター:Miyabi@フランス


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