“結婚して海外へ行く”・“学生として海外に行く”のと、“ワーキングホリデーで頼れる人が周りにいない中行く”のでは、状況も心構えも全く違ってくると思います。前者2つの状況は困った時に駆け込む所があります。しかし、1人で渡航となると他人事では済まされません。自分の身は自分でしか守れないので、医療・病院事情はしっかりと把握しておくと良いと思います。
ノルウェーは、居住者全員に個人ナンバーが支給されます。学生(留学生含む)であっても、主婦であっても、ノルウェーに住んでいればもらえる番号です。この番号は、学校、税金、給料関係、銀行講座、病院などほとんど全ての公共機関で必要となります。
この番号を受け取ると、自分の住んで居る地域の中からファミリードクターを選択できます。このファミリードクターこそが、一般的な病気に対して、一番初めにコンタクトをとるべきドクターです。(緊急時を除きます。)緊急であれば、総合病院に直接行って受付をしてもらえます。ですので、まずは個人番号を受け取った後すぐに、ファミリードクターを登録して下さい。
日本とは違う所を少しだけお話しします。
①ファミリードクターで予約をとるのに1週間かかる事は、普通です。今日行って、今日中に検診をしてもらえるのは稀です。ですので、ノルウェー人は病院に行く代わりにおうちでゆっくり休養をとって治す人が多いように思います。仕事は、ドクターからの診断書なしで3日間まで休みをとる事ができます。4日目以降は、診断書の提出が必要です。
②緊急時(崖から落ちて骨折した可能性があるなど)の場合でも、すぐ検査してもらえるわけではあません。総合病院で5時間待った事もあります。もちろん、状況次第ではすぐに検査もあります。
③日本のように、簡単に薬は支給されません。薬局でもかなり弱い薬しか置いていないので、気になる方は日本から薬を持って行く事をおすすめします。
④基本的に全てはファミリードクターを通しますが、皮膚科系は近くの薬局でも検査してくれます。ただ、薬局によっては検査の機械を置いていない所もありますので、事前にチェックした方が良いです。皮膚に直接カメラを当てて撮影した後、検査結果は担当医よりメールが届くシステムです。
何か体がおかしいと思ったら、まずはファミリードクターに予約を入れて診てもらう事が一番です。
森永@ノルウェー