スロバキアには美味しい食べ物が色々とありますが、食べ物も隣接する国(チェコ、ハンガリー、ウクライナ)と共通のものが非常に多いです。
また、古くから食べられている伝統料理は寒冷な内陸で収穫できる限られた種類の野菜と、飼育されていた家畜から得ることができるもの、それらの保存食を組み合わせた料理が多く見られます。

今回はその中から、一番ソウルフード感のある料理を今回は3つご紹介します。

< ブリンゾヴェー・ハルシュキ Bryndzové halušky >
すりおろした生のジャガイモと小麦粉を混ぜて茹でたダンプリングにブリンザという短期発酵させた羊乳チーズを絡めたもので、お好みでカリカリに焼いたスラ二ナというほぼ白い(脂肪が大半)ベーコンをトッピングします。
ダンプリングを噛む時少しジャガイモの心地よい歯触りを感じます。からまって溶けたブリンザの味はクリーミーでビールなどにもとてもよく合います(ビールがお水より安くてとても美味しいところなので一緒に食べたいですね)。

ブリンザは外国人には<フレッシュチーズ>と説明されますが、カッテージチーズとも違い1週間程度の発酵期間があり、ハードチーズとも異なり口へ入れたただけでサラーっと溶けて広がる不思議なテクスチャーです。生産は主にスロバキアですが隣接国でも生産している地域があります。
そのなかでスロバキア国内の製法には夏の間羊を放牧するべき牧草の生える山岳地帯の指定から始まり、ブリンザたるべき色、温度、熟成期間など驚くほど細かい指定条件があります。”ブリンザ”の定義は 最低限50%の羊乳へ牛乳チーズを混ぜたものになりますが、”スロバキアン・ブリンザ”と呼ばれるためにはスロバキア国内の羊乳を100%使用しなければなりません。
また低温殺菌されていない羊の乳から作られたものは牛乳の10倍の乳酸菌、ビタミン、酵素が豊富で免疫力を高めコレステロールを下げ、食べる薬と言ってもいいほど栄養が豊富です。特に5月に売られるものは新鮮な牧草や花の新芽を食べた羊の羊乳の高い栄養価を最大に享受することができます。

食べられる場所:
ブリンゾヴェーハルシュキは家庭料理ですからスロバキア人の家庭はもちろんですが、ローカル・レストランやパブでも。外食の場合のお勧めは断然サラシュ(Salaš 羊飼いの小屋などが併設された牧場)近くの食堂またはサラシュから仕入れた新鮮なチーズを使っているレストランです。
買ってきて家で作りたい場合はOVCIA BRYNDZA SALASNICKA(サラシュ産羊乳ブリンザ)を選んでくださいね。

< ドゥルシュコヴァー・ポリエウカ Držková polievka >
ミノ(牛の第一胃 držky)がとろとろになるまで煮込まれたスパイシーなスープです。
一緒に煮込むのは豚の脂肪、玉ねぎ、にんにく、パプリカなどのスパイスとじゃがいもで、内臓料理があまりない欧州でとてもめずらしく映ります。

スロバキアではこのスープはかなり激しく好き嫌いが分かれ、名前を言うだけで「うわー!((それ嫌い)」という反応を示す人もいますし、好きというと「本当に?!(笑)」という反応が少なくありません。最も頻繁に食べているのを見るのは中高年の男性ですが、もともとモツや焼き肉など、内臓は日本人になじみ深いものでもあり、味も日本人の口にあうのでぜひ皆さん試してみてください。

食べられる場所:
本当にローカルな人が来るような食堂、伝統料理を出しているレストトラン、食事も提供している肉屋などです。

< カプストゥニツァ Kapstunica >
発酵した千切りの酸っぱいキャベツ、干し肉、クロバッサというスパイシーな燻製ソーセージ、森のきのこ、玉ねぎ、様々なスパイスなどと煮込んだすっぱ~いスープ。スロバキアの人が言うには作ってから日が経つほど美味しいそうです(カレーみたいですね)。クリスマスのスープとも呼ばれていてその時期にどの家庭でも必ずと言っていいほど作られます。
地方や宗教的な意味を持つ日(クリスマスの前後)などに、家庭により肉なし、あり、色付き(パプリカで)、色なしなど様々なバラエティがあります。

食べられる場所:
クリスマスマーケット、レストラン。肉入りでパプリカの真っ赤な色をしたスープが食べられます。ナニコレすっぱい!でもやめられない?何度も確認しているうちに美味しく食べきってしまいます。

スープが2つもエントリしましたが、スロバキアはスープ大好きな国。決して偶然ではありません。
日本のソウルフードであるラーメンがここで人気になったのもスープがカギであったのではと感じています。

ライター:ごんちゃん(ごん助らーめん)@スロバキア
https://www.facebook.com/gonnsuke.ramen/


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