hoken-kiso「この資料の数字、間違っていませんか?・・・間違ってますよね???」
思わず、記者がこのような問い合わせをしてしまったのは先日、取材先で入手したM社のワーキングホリデー保険に関する資料。
改定後の最も安価なプランで、1年間の保険料が『328,630円』と書かれていたのです。この数字だけを見ると分かりにくいのですが、改定前の全く同一の保険の金額が『138,570円』だったと知ると、1回の改定で保険料が従来の約2.4倍にもなってしまうという、この「衝撃的な値上げ」の記された資料を記者が「誤記」だと疑ってしまった事がご理解いただけるかと思います。

今回、M社では1週間未満の保険を値下げした一方で、ワーキングホリデーや留学等の1週間を越える長期の保険を大幅に値上げしました。これは長期の旅行保険における保険会社の収益の厳しさの現れと言えます。ワーキングホリデーなどでの長期の滞在者に対して、各国とも自国の社会保障制度上の医療費負担の削減を目的に、ビザの発給時にビザ申請者自身が医療保険へ加入することを義務化するケースが増えてきた結果、保険会社の損害率(収入保険料に対する支払った保険金の割合)が上昇し収益を圧迫、今回のような大幅な保険料値上げにつながったようです。

ところでワーキングホリデーについては、1年間の滞在に対して約200万円程度の予算が妥当と考えられているケースが多い中で、それに対する貯金は平均で100〜150万円程度となっている事が知られています。これらの差額についてはアルバイトで賄う事になりますが、現地までの航空運賃やワーキングホリデー保険といった「必要な出費」をどこまで抑えることができるかが、現地での活動にも大きく影響してきます。そのため従来は業者や学校などに勧められるままに加入していたケースの目立つ保険についても価格差の大きな航空券のように「より安価なものを自分で選ぶ」ように変化してきました。

このような状況のもと、今年8月に発売された東京海上日動などが開発したワーキングホリデー・留学向けの格安保険プラン(LCCプラン)が注目を集めています。その内容は今回、大幅値上げしたM社の保険とあまり変わらないながら1年間『109,690円』と3分の1の保険料で加入できるというもの。格安航空会社(LCC)のビジネスモデルを参考に、必要な補償を絞り込むことで実現したとアピールされていますが、高騰する医療費と上昇する損害率に対して、LCCのように利益を上げて順調に離陸・飛行する事ができるかが注目されます。

▽参考資料
東京海上日動 LCC保険プランのページ

記事製作:ワーホリニュース編集部


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